【仮想通貨簡単解説】~初心者のためのやさしい解説ガイド~

仮想通貨入門編
いちまる
いちまる

仮想通貨始めたけど何にもわからんのだ…

いっち
いっち

初心者のいちまるにもわかりやすいようにやさしく説明していくね!

1. 仮想通貨とは何か

デジタルのお金

仮想通貨とは簡単に言うと「インターネット上で使えるデジタルのお金」です。

私たちが普段使っている円やドルなどの「法定通貨」と違い、国の中央銀行が発行しているわけではありません。

代わりに「ブロックチェーン」という特殊な技術を使って、コンピューターネットワーク上で管理されています。

例えるなら、紙幣や硬貨という「実体」を持つ現金に対して、仮想通貨は「デジタルの世界に存在するお金」と考えるとわかりやすいでしょう。

なぜ「仮想通貨」と呼ばれるのか

「仮想」と聞くと「実在しない」というイメージがあるかもしれませんが、仮想通貨は確かに存在します。

ただし紙幣や硬貨のような物理的な形ではなく、デジタルデータとして存在しているのです。

これはオンラインゲームの中のアイテムやポイントと少し似ています。

ゲーム内の「コイン」や「ポイント」は画面上でしか見られませんが、その価値や存在自体は確かなものですよね。

仮想通貨も同じように物理的には見えないけれども、確かに存在し価値を持っているものなのです。

代表的な仮想通貨

世界中に数千種類もの仮想通貨がありますが、代表的なものをいくつか紹介します。

  • ビットコイン(Bitcoin): 最初に作られた仮想通貨です。最も有名で取り扱われている金額が最大の仮想通貨です。
  • イーサリアム(Ethereum): スマートコントラクト(自動実行される契約)という機能を持つ仮想通貨です。
  • リップル(XRP): 銀行間の国際送金を迅速かつ安価に行うことを目指している仮想通貨です。
  • ソラナ(Solana): 高速取引処理可能で手数料が安いのが特徴の仮想通貨です。

これらはそれぞれ異なる目的や特徴を持っています。

例えるなら「ビットコインは仮想通貨界のゴールド(金)」、「イーサリアムはアプリを動かせるスマートフォン」のようなイメージです。

ブロックチェーンとは

仮想通貨を理解する上で欠かせないのが「ブロックチェーン」という技術です。

これは簡単に言うと「みんなで共有するごまかしの利かない帳簿」のようなものです。

例えば友達10人でお金の貸し借りをしているとき、どうやって記録を残しますか?

一人が帳簿をつけると、その人が記録を改ざんするリスクがあります。

でも全員が同じ帳簿のコピーを持ち、新しい取引があるたびに全員の帳簿を同時に更新するようにすれば、一人が勝手に記録を変えることはできませんよね。

ブロックチェーンはこれと似たような仕組みで世界中の数千台・数万台のコンピューターで同じ取引記録(ブロック)を共有し、それらが鎖(チェーン)のようにつながっています。

この千台・数万台のコンピューターに分散されて取引情報が共有され、特定の機関に管理されていない構造が仮想通貨の「中央機関に依存しない」という特性を支えているのです。

仮想通貨はどうやって手に入れる?

仮想通貨を手に入れる主な方法は以下の通りです。

  1. 仮想通貨取引所で購入する: ビットフライヤー、コインチェック、ビットバンクなどの仮想通貨取引所で、円やドルなどの法定通貨を使って購入できます。これは銀行で外貨を両替するようなイメージです。
  2. マイニング(採掘)する: 特殊なコンピューターを使って取引の承認作業を行い、その報酬として仮想通貨をもらう方法です。例えるなら、金鉱で金を掘るようなものですが、物理的な作業ではなく、コンピューターの計算能力を提供する作業です。
  3. 他の人から直接受け取る: 商品やサービスの対価として受け取ったり、友人から送金してもらったりする方法です。

初心者の方は、まず取引所で少額から始めるのが一般的です。

マイニングは専門知識や設備投資が必要なため、お勧めしません。

2. どのようなリスクがあるか

仮想通貨には魅力的な面がある一方で、いくつかのリスクも存在します。

投資を検討する前に、これらのリスクをしっかり理解しておきましょう。

価格変動リスク

仮想通貨の最も大きなリスクは「価格変動」です。

仮想通貨の価格は非常に大きく変動することがあります。

例えばビットコインは過去に一日で30%以上値下がりしたことがあります。

投資した金額が半分以下になることも珍しくないので「投資は余裕資金で」ということを常に心がけるべきです。

セキュリティリスク

仮想通貨自体はブロックチェーン技術で安全に守られていますが、それを保管する「ウォレット(財布)」や「取引所」がハッカーによりハッキングされるリスクがあります。

また、家の鍵を紛失すると家に入れなくなるように、仮想通貨のウォレットの「秘密鍵(※パスワードのようなもの)」を紛失すると、資産にアクセスできなくなります。

歴史的に見ても、Mt.Gox(マウントゴックス)やCoincheck(コインチェック)、直近だとBybit(バイビット)など、大手仮想通貨取引所がハッキングされた事例があります。

詐欺リスク

仮想通貨市場には残念ながら詐欺的なプロジェクトも存在します。

「必ず儲かる」「価格が急上昇する」などと誘い、投資させた後に姿を消す「詐欺コイン」や「ポンジスキーム」と呼ばれる詐欺の手法があります。

何の根拠もない仮想通貨への投資の誘いには特に注意が必要です。(※誘ってきた人にとってメリットがあるような投資案件の場合が多いです。)

規制リスク

仮想通貨は比較的新しい技術であり、各国の規制は発展途上です。

将来的に厳しい規制が導入されれば、価格や利便性に影響が出る可能性があります。

例えば、中国では仮想通貨の取引や採掘が禁止されています。

2021年この中国で仮想通貨の取引が禁止されるニュースが発表後、仮想通貨の価格は暴落しました。

日本では金融庁の監督下にありますが、規制の変更があれば市場に大きな影響を与えるでしょう。

技術的リスク

仮想通貨は最先端の技術ですが、だからこそ予期せぬ技術的な問題が発生する可能性もあります。

ネットワークの不具合などが起きると取引ができなくなったり、遅延したり、最悪の場合は資産が失われたりする可能性があります。

3. 仮想通貨を持つことのメリットとデメリット

最後に仮想通貨を持つことの主なメリットとデメリットを整理してみましょう。

メリット

1. 国際送金の迅速さと低コスト

仮想通貨を使えば国境を越えた送金が非常に速く、安く行えます。

例えば従来の銀行送金では海外送金に数日かかり、高額な手数料が発生することがあります。

特に途上国への送金では手数料が送金額の10%を超えることも珍しくありません。

一方、仮想通貨を使えば世界中どこへでも数分から数時間で送金でき、手数料も格段に安くなる場合が多いのです。

アメリカに住む家族に仮送金する場合、銀行だと手数料が数千円かかり着金まで2-3日必要なことがありますが、仮想通貨なら数百円の手数料で数十分以内に送れることもあります。

2. 24時間365日取引可能

仮想通貨市場は24時間365日稼働しています。

銀行や証券会社とは異なり、夜間や週末、祝日でも取引できます。

例えば日曜夜に急に資金が必要になった場合でも、仮想通貨なら取引や送金が可能です。

株式市場が閉まっている時間帯でも、投資機会を逃しません。

3. 分散型システムによる耐障害性

仮想通貨は中央集権的な組織に依存していないため、一箇所の障害がシステム全体に影響を与えにくい構造になっています。

中央集権的な銀行ではシステムがダウンすると、その銀行の全サービスが停止しますが、仮想通貨は世界中の数多くのコンピューターで運営されているため、一部が機能しなくなっても全体は動き続けます。

個人のウォレット(財布)にさえ、しっかり保管していれば、仮にどこかの仮想通貨取引所のシステムが利用できなくなったとしても、正常に利用できる仮想通貨取引所を自分で選んで換金することができます。

4. 新しい投資機会

仮想通貨は従来の株式や債券、不動産とは異なる新しい投資クラスとして、ポートフォリオの分散化に役立ちます。

例えば株式市場が低迷していても、仮想通貨市場は別の動きをすることがあります。

もちろんリスクは高いですが、小額から始められるため、投資の一部として検討する価値はあるでしょう。

5. 金融包摂の促進

世界には銀行口座を持てない「銀行口座未保有者」が約17億人いると言われています。

仮想通貨はスマートフォンさえあれば誰でも「金融サービス」にアクセスできる可能性を秘めています。

例えばアフリカの一部地域では、銀行のインフラが整っていなくても、携帯電話を使った送金サービスが普及しています。

仮想通貨は世界中の人々に金融サービスを提供できる可能性があります。

デメリット

1. 高いボラティリティ(価格変動)

前述の通り仮想通貨の価格は大きく変動します。

これは投資としては機会でもありますが、安定した価値を求める場合には大きなデメリットです。

給料をビットコインで受け取ったとしても、翌日には価値が20%下がっているかもしれません。

これでは日常的な支払いのための通貨としては使いにくいでしょう。

2. 技術的な難しさ

仮想通貨はまだ一般の人にとっては扱いにくい面があります。

ウォレットの設定や秘密鍵の管理など、ある程度の技術的知識が必要です。

銀行口座を持つよりも、常に自分の金庫内で自分の資産を管理するような感覚です。

操作ミスで資産を失うリスクがあり、初心者には敷居が高いと感じられるかもしれません。

3. 法的立場の不確かさ

各国の仮想通貨に対する法的立場はまだ発展途上で、将来的に規制が強化される可能性があります。

税金の取り扱いも国によって異なり、確定申告が複雑になることがあります。

日本では仮想通貨の利益は「雑所得」として課税され、他の所得と合算して総合課税されるため、税率が高くなる可能性があります。

4. 環境への懸念

特にビットコインのような仮想通貨は大量の電力を消費します。

ビットコインのマイニングだけで、一部の国の電力消費量に匹敵するという研究結果もあります。

環境意識が高まる中、大量の電力消費は批判の対象となっています。

5. 詐欺やセキュリティ問題

前述のセキュリティリスクの通り、仮想通貨業界には詐欺や不正アクセスなどの問題が存在します。

一般的な金融機関と比べると、消費者保護の仕組みが発展途上であることは大きなデメリットです。

銀行預金なら預金保険があり、万が一銀行が破綻しても一定額(日本では1,000万円まで)は保護されますが、仮想通貨取引所が破綻した場合、資産が全て失われる可能性があります。

まとめ

仮想通貨はインターネット上で使えるデジタルのお金で、ブロックチェーン技術によって支えられています。

国際送金の迅速さ、24時間取引可能な点、分散型システムの堅牢性などのメリットがある一方で、価格変動の大きさ、技術的な難しさ、法的位置づけの不確かさなどのデメリットも存在します。

また、価格変動リスク、セキュリティリスク、詐欺リスク、規制リスク、技術的リスクなど、様々なリスクを理解しておくことも重要です。

仮想通貨に興味を持たれた方はまずは少額から始め、理解を深めながら徐々に経験を積んでいくことをお勧めします。

「理解できないものには投資しない」「損してもよい金額だけを扱う」というのが、仮想通貨に限らず投資の基本的な心構えです。

この記事が仮想通貨への第一歩を踏み出す際の参考になれば幸いです。

仮想通貨の世界は日々進化していますので、常に最新の情報を収集しながら、慎重に取り組んでいきましょう。

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